考える力・プラス講座1年生4月号レビューその2。思考力&伝える力特化のテキスト
進研ゼミ小学講座「考える力・プラス講座1年生」2023年度4月号について、実際に受講してどうだったかを書いていきます。
その2では、テキストについて紹介していきます。
その1(講座概要/届いた物について)はこちら
その2(当記事)
その4(全体の感想)はこちら
仕様
縦29.7cm×横21cm(A4サイズ)のフルカラー。
64ページ。
4教科+自分づくりの思考力問題。理科実験キットも有!
教科の特徴
<チャレンジ1ねんせい>は国語と算数のみですが、「考える力・プラス講座1年生」は、
・国語
・算数
・理科
・社会
の4教科+「自分づくり」。
テキストとじ込みで、科目毎のインデックスシールがついています。
理科や社会があるとはいっても、暗記を求める様な内容ではなく、理科実験や身の回りのことに関する学習を通して、自分なりに考えることに重点を置いた内容です。
理科は、理科実験キットを使って実験し、子ども自身で仮説検証していきます。
(理科実験キットについては、別記事に書きます)
「自分づくり」は、いわゆる「自己分析」。
自分を見つめ、自分自身について相手に伝える力を鍛える内容です。
正解が1つではない問題や自分の考えを答える問題有
複数の正解がある算数パズルなど別解を考える問題や、「自分ならどうするか」を答える問題もあり、丸暗記や詰め込み教育とは異なる内容です。
指導の手引きが充実
記述式問題や正解が決まっていない問題があるからか、別冊の指導の手引き「答えと指導ポイント」には、採点基準の説明が詳しく書かれています。
具体的には、「チェックポイント1・2ともにできていれば◯、1のみできていれば△」といった採点基準や、◯の回答例/×の回答例が掲載。
<チャレンジ>の手引きと同様、子どもが詰まってしまった際の声がけ例もあります。
この手の問題に不慣れでもOK。まずは考えるだけでも合格!?
算数は、市販の思考力問題集の様な算数パズル中心。
他教科は、「自分ならどう考えるか」を書かせる問題が結構あります。
この手の問題に慣れていない場合、戸惑ってしまうかもしれません。
実際、我が子は、自分の考えを書く問題で詰まりがちでした。
しかし、そこはさすがベネッセ、手引きにフォローも書かれていました。
具体的には、「好きな食べ物を食べている自分の絵を描く」という問題の手引きに、「子どもが乗り気でない場合、無理強いする必要なし」「自分の記憶をのぞき、見つめるのが目的の問題」「公園で遊んだ思い出の絵でもOK」という内容が書かれていて、驚きました。
また、理科実験考察の手引きには、「ゆくゆくは設問に沿った解答が求められるが、1年生になったばかりの今は、考えただけで◯にしても良い」という内容が書かれていました。
「考えてみるだけでも◯」というハードル設定の低さが、さすがベネッセだと感じました。
「中学受験につながる国語・算数ワーク」との違い
今年度(2023年度)から<チャレンジ1ねんせい>に新登場した教材、「中学受験につながる国語・算数ワーク」(要申込/追加受講費不要)。
2022年度までの「もっと思考力ワーク」の後継と思われる教材です。
教科は、国語/算数/思考力。
我が家は、まだ中学受験をするか考えていませんが、追加受講費不要のため申し込んで、4〜9月号(合わせて1冊)が届きました。
ボリュームが異なる
「考える力・プラス講座」4月号は、全12回/月+赤ペン先生のもんだい。
「中学受験につながる〜」は、全3回/月。
我が子は、1回あたりの所要時間は「考える力・プラス講座」と同じくらいでした。
<チャレンジ>本誌ワークが終わった後の追加ワーク、という位置付けと思われます。
問題系統が異なる
「中学受験につながる〜」も思考力/記述解答力を鍛えるワークとの説明ですが、「考える力・プラス講座」とは、問題の系統が若干異なっていました。
例として、両講座にある、国語/算数について比較します。
<国語>
「考える力・プラス講座」
→ひらがなの文字を合わせて言葉を作る(自由解答も有)
「中学受験につながる〜」
→教科書等の文章の、読解や情報整理
<算数>
両講座とも、記述式の算数パズルがメイン。
「中学受験につながる〜」は、絵を見て、足し算/引き算の問題文を書かせるワークも有(8月号)。
※「考える力・プラス講座」については4月号のみで比較
解答の自由度が異なる
「考える力・プラス講座」は、真っ白な紙に自由に解答を書かせ、「まずは考えてみるだけでもOK!」という、自由に発想ができる問題集という印象。
一方「中学受験につながる〜」は、解答はある程度決まっており、学校の授業内容をベースとした応用/記述問題集という印象です。
-----------------------------------
その3では、理科実験キットや「赤ペン先生のもんだい」について書いていきます。